耐震補助を利用できる家とできない家

同じ昭和56年以前の建物でも耐震補助を利用できる家、利用できない家があります。 補助を

利用できない家に該当する方は、知らずに中古住宅を購入した方が殆どだと思われます。 し

かし、そのような家でも状況により、相談次第で補助が降りる可能性もありますので、一度ご相

談下さい。

伝統工法の家は太い大黒柱およびその他の柱、土壁で構成され、地震の力をユラユラ揺れて

逃がす、免震のような造りになっています。 2×4や軸組工法（基礎、土台、柱、梁で構成される

家）とは地震力の受け方が全く異なるため、専門的な限界体力計算を用いた耐震診断、設計、

補強工事が必要となります。 伝統工法でも改修範囲や状況・内容によっては軸組工法に用い

る「一般診断法」で行う場合もあります。

増築しているは原則として補助を利用できます。 しかし注意が必要なのが、「増築部分の壁や

屋根等を補強しなければならない場合、その場所の工事金額は補助されない」ということです。

１階が駐車スペースとなっていて、外部階段を上がって２階に玄関や居住スペースがあるという

家は多いかと思われます。 このような家は大概、鉄骨造と木造の組み合わせ、鉄筋コンクリー

ト造と木造の組み合わせの構造、いわゆる混構造で構成されている場合がほとんどであり、１

階と２階以上と階別に構造が分かれている場合は耐震補助対象です。 しかし注意する必要が

あるのが「階数が２階建て以下」という条件をクリアしないといけないことです。 １階が駐車ス

ペースでも、その他のスペースが納戸や居室等があり、登記上３階建てとなっていれば補助対

象外となります。

庇や樋、屋根など「家の一部」が道路に飛び出している家は、耐震診断、設計費は補助されま

すが、耐震工事の補助は原則出ません。道路境界線は矢印の明示がされている場合はわかり

やすいのですが、明示がない場合は八尾市市役所の土木総務課で道路の幅員を調べる必要

があります（大概側溝の内側（家側）や縁石の最端です） 「私の家は大丈夫？家の一部が出て

いない？」とわからない方はお気軽にご相談ください。

鉄骨、鉄筋コンクリート造の家は補助対象外です。 混構造の家でも補助対象と補助対象外に

分かれますが、１階の一部が鉄筋コンクリート造、その他の１階は木造等、同じ階で鉄骨造と

木造、鉄筋コンクリート造と木造で構成されている場合は、双方の揺れ方の特性が違い、耐震

に関する計算ができないので補助対象外になります。